全員協議会
今日は東京電力からの説明ということで全員協議会が行われました。「東京電力としての反省と誓い」「新規制基準適合性審査の状況」「安全対策の状況」「原子力災害発生時の地域の皆様の安全確保に関する東京電力の取組」ということで説明を受けました。出席議員からは、「炉心融解」の公表の差し控えについての質問が続き、東京電力の会社としての在り方、以前から言われている安全対策についてなどかなりの時間をかけて出されました。私も「使用済み核燃料」についての質問をしました。柏崎刈羽原発の敷地内にある使用済み核燃料は2300トンを超し、日本で一番多いのです。すでに容量の81%が埋まっており、稼働する・しないの問題でなく、この使用済み核燃料はここにあり続けることになります。使用済み核燃料は決して安全なものではありません。安全なものではいというレベルではなく、危険な物質なのです。しかし、その安全性の確保についてはあまり語られませんし、もし稼働した場合もそんなに遠い未来ではない時点で容量は一杯になってしまうことになります。再稼働した場合は、あと2.3年でそれは一杯になるのです。
原発に関してはいろいろな考え方の人がいます。どこにその落としどころを見いだせるのかはいまだ不透明です。私を含めて、原発についての情報が正しいのか間違っているのかが正確に判断できもしないで、正しいかどうかわからないようなことを受け売りで信じている人が少なくないような気がします。多くの書物や研究誌で勉強したと自負している人たちも、それが本当に正しいのかどうかもわからないこともあると思います。だって、全然別のことを主張している書物が現に存在しているのですから。だから、どうしても自分や家族の利益が最優先の判断材料になっているのかもしれません。そんな中、私としてはより現実的な、柏崎市としての現実的な在り方を語り合った方がいいと考えています。ある人の利益は別の人の不利益になっているかもしれません。何が完全に正しい判断なのかがわからない現在、現実的なところに落としていくしかないと思います。変な言い方になりますが、今の判断が正しいかどうかは歴史がくだしてくれるのかもしれません。
それにしても、こうやって原発について話し合えるところがあることは大変にいいことです。密室での話し合いでなく、多くの人による公開の場で話し合うことは、私が議員になる前まではなかったことだと思います。1年3か月前に「原発再稼働を推進する請願」が柏崎市議会に提出され、市議会としては採択しました。その時に私は「話し合う機会もないまま、賛成か反対かを決めることは拙速ではないか」という旨の発言をしました。その後、市議会には原発特別委員会が発足し、このような東京電力からの説明という全員協議会も開催されるようになりました。こういう機会に議論を積み重ねる中で、市民の声を発表していくことで、市民目線に立った判断が可能になるのだと思います。そうでないと、一部の人の利益だけを優先させた判断になることもあるのですから。