2016年6月定例会議終了 教育関係の意見書について
本日をもって今6月定例会議は終了です。今日はこれまで各常任委員会に付託してあった議案等の採決が主でした。それに、3本の議員発案の「意見書」の採択を行いました。各常任委員へ付託してあった議案等は一部(五中建設にあたって)にこれからの議会での審議の進め方等についての意見を付したものもありましたが、すべて可決しました。
次は意見書についての審議でした。このサイトにも今まで書いてきましたが、「少人数学級の早期実現を求める意見書(案)」と「義務教育費国庫負担制度拡充を求める意見書(案)」については提出者として臨みました。この2つの意見書は毎年出しているものです。その1年間の国の動向や社会の情勢の変化によって表現等を修正しています。基本的には基礎自治体である市議会で採択されたとしても、国の制度に反映されなければ繰り返し提出して、その改善を求めていくスタンスで臨んでいます。国では今財務省と文科省の間で40人学級に戻すとか、学校の適正規模になるよう統廃合を進めていくとか、いろいろと議論をしているところです。しかし、我々市民や現場の保護者の気持ちに立つと、少人数学級や義務教育費国庫負担については、ぜひ行ってほしいものなのです。特に少人数学級は35人以下学級はもちろん、新潟県独自に下限を25人に設定してあるがため、学年36~40人の学年は1クラス編成になってしまうのです。下限25人が無ければ2クラスになって、子どもによりきめ細やかな対応ができるのですが。
こうした市民や現場の視点に立って意見書を作成し、提出しています。反対する議員にしてもその意思表示が普段からの議員活動と矛盾していないのなら、何ら問題はありません。ただ、教育や子育てに一生懸命に取り組んでいる、というような活動や発言をしていた議員の方々は、市民や目の前の保護者が「教職員は少ない子どもたちを担当して、よりきめ細かく見取り対応してほしい」という気持ちをもっているのは知っているはずなのに、この意見書に反対の立場をとった方がいました。驚きました。明らかに自分の政治活動と矛盾をしていると思うのですがいかがなものでしょうか。いろいろありましたが、2本とも今回も賛成多数(昨年より1名増の賛成16名)で採択していただきました。
実は意見書は3本ありました。3本目が「教育環境の充実・強化を求める意見書(案)」でした。以下をご覧ください。標題からすると前の2本と変わりがないようですが、この意見書の内容は、上記にある財務省と文科省の議論について、現状のままの環境を維持してほしい、というものなのです。少人数にしてほしいという市民レベルの思いはここにはありません。提出者に質問をしたところ、回答では市民の視点のことについては一切触れませんでしたので、国や各省庁に対しての視点だけなのでしょう。この6月15日付にも書きましたが、本来市民の立場で生活を見渡した時、不都合を感じたり、もっとよくした方がいいと感じたりすることに対して要望をしていく、市民レベルからのムーブメントが市議会から出す意見書の一つの側面ではないかと思います。国への意見書ですから、実は市民の視点に立たなくても、国の姿勢を正すような意見書も当然問題ありません。
国としても、教育環境の整備・充実・拡充・強化を一層推進してほしいと願わない議員はいません。ですから、この3本目の意見書は全員一致で採択されました。これはこれで素晴らしいと思います。
政治的なことをいうと、自分たちの会派が提出した議案等に反対ないのだから、反対した会派が提出した議案等にも反対する、ということが少なからず行われるらしいのです。これが政治とのことらしいです。しかし、今回は私たちの会派では、こんな子どもじみたことは行いませんでした。細かなことや言葉尻に難癖をつけることなく、大人の対応、というか、普段からの私たちの政治活動との矛盾がないように、誠実に対応しました。これからも将来の日本を担う目の前の子どもの将来の夢の実現や悩みごとの解消などを第1に考え、それを市単位で行えることなら直接市政に、国の制度であるなら国に意見書として訴え続けたいと思います。
これらの意見書に誰が賛成で、誰が反対だったかについては「議会だより」等で確認してみてください。